音楽療法センターでの音楽療法

音楽療法センター、または、リハビリテーションセンターで受ける音楽療法の一番の利点としては、どのアプローチの音楽療法を受けたいかを自分で選ぶ事ができる事だと思います。
また、理学療法、作業療法、言語療法と共同セッションも比較的リクエストしやすいのではないかと思います。

『音楽療法士を探す』のページでもありますように、一言で音楽療法と言ってもいろいろなアプローチがあります。
米国の現場での代表的なアプローチとしては、ノードフロビンズ、行動療法ベース、神経学的音楽療法などがあげられます。

ノードフロビンズ音楽療法

日本でも比較的よく知られているノードフロビンズ音楽療法ですが、その名の通り、故ポール・ノードフ博士とクライブ・ロビンズ博士が障害を持っている子どもたちを対象にはじめたものです。
子どもたちと一緒に作り出す音楽を大切にしている感があります。
即興を多く使うのも特徴です。
自閉症を持っている子どもたちへの療法では、FLOORTIME/DIRプログラムと併用する例もあります。
私のいちばーん最初に入った大学の教授も、ノードフロビンズ音楽療法に重点をおく療法士で、彼のセッションは今でもよく覚えていますし、私の音楽療法の基本的なスタンスにも大きな影響をうけています。

行動療法ベース その名の通り、行動学に重心をおいているアプローチです。
自閉症を持っている子どもたちのためにABAアプローチと併用している音楽療法士の方もたくさんいらっしゃいます。

神経学的音楽療法

日本国内の知名度は高くありませんが、米国内では代表的な確立されたアプローチの一つです。
神経学的音楽療法は、コロラド大学のタウト博士が中心に研究をされているアプローチで、論文も多く出版されています。
一昔前までは、歩行機能回復や、言語機能回復に多く使われていましたが、最近では、幅広く使われています。
日本国内にも、数は多くはありませんが、実践している方はいらっしゃいます。